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福岡!企業!元気!のための法律ワンポイント 《令和7年8月号》
カスタマーハラスメント対策入門17

カスタマーハラスメント行為別 顧客への対応例

前回の続きとなります。厚労省のマニュアル26頁以下には、「ハラスメント行為別:顧客等への対応例」が示されています。
一般論であり、参考にならないかもしれませんが、紹介をさせていただきます。

8 SNS/インターネット上での誹謗中傷型 <2>
  インターネット上に名誉を棄損する、またはプライバシーを侵害する情報を掲載する。
 【対応例】掲示板やSNSでの被害については、掲載先のホームページ等の運営者(管理人)に削除を求める。投稿者に対して損害賠償等を請求したい場合は、必要に応じて弁護士に相談しつつ、発信者情報の開示を請求する。名誉棄損等について、投稿者の処罰を望む場合には弁護士や警察への相談を検討する。解決策や削除の求め方が分からない場合には、法務局や違法・有害情報相談センター、「誹謗中傷ホットライン」(セーファーインターネット協会)に相談する。

前回に引き続き、今回の類型は「SNS/インターネット上での誹謗中傷型」となります。
前回、私の事務所に対する書き込みがなされていること、対応が困難であることについてご紹介しました。

上記【対応例】に記載のとおり、カスハラというべき書き込みが、掲示板等のように第三者が管理をしているサイトになされているということであれば、掲載先のホームページ等の運営者(管理人)に削除を求めることになります。
多くのサイトでは、削除に関するポリシーが定められており、それに従って判断されることになります。ただ、これで削除されるとは限らないところがこの問題の難しいところです。
なお、掲示板ではなく、特定の発信者が運営しているようなブログ等であれば、そのブログの運営者にクレームを言う、あるいは運営者を探すことになります。
さらに、名誉棄損等の場合には、裁判を使った発信者の特定、開示請求、損害賠償等も考えられます。もちろん、サイトからの削除を求める裁判も存在します。
そして、刑事事件とできるような内容であれば、警察への相談も考えられます。
上記の法務局や違法・有害情報相談センター、「誹謗中傷ホットライン」(セーファーインターネット協会)といった窓口もあるようです。
このような場合、弁護士に相談をする、ということは正しいのですが、ネットの記載一つを消すために相応の費用を要するなど、悩ましい限りです。
社会がこのような書き込みを禁止するようになるしか解決方法はないように思われ、立法的解決が望まれるところです。  

                                            以上

 本説明は本原稿掲載日(令和7年7月)時点の情報により記載され、適切に更新されていない可能性がありますので、ご注意下さい。

回答者 弁護士 小川 剛
小川・橘法律事務所
810-0041福岡市中央区大名2-4-22新日本ビル8F
電話092-771-1200 FAX 092-771-1233
HP  http://t-o-law.com/
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