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福岡!企業!元気!のための法律ワンポイント 《令和8年7月号》
カスタマーハラスメント対策入門28

カスハラに関する裁判例

 カスハラに関する裁判例を紹介します。長野地飯田支判 令和4年8月30日です。
 【裁判例の概要】
 医療機器販売を行う会社に勤めていた従業員が、最大手顧客である病院の担当者から、取引の交渉過程において、数々の暴行・脅迫などを受けた事案です。
 当該従業員は、当該担当者に対する不法行為責任に加え、当該病院に対する使用者責任に基づく、損害賠償を請求し、裁判所はこれを認容しています。

 この事案は、暴行、脅迫がなされたということであり、かなり激しい事案と言えそうです。
 特徴的な点は、被害者は加害をした者に加え、当該病院も使用者責任を理由に提訴している点です。本事案では、病院に対する使用者責任も認められています。これは当然です。なお、本事案では、2名の被害者に対し40万円及び20万円の
合計60万円が認容されています。
 会社は、従業員が取引先に加害した場合、使用者責任に基づく賠償義務を負うということは認識する必要があります。
 本件は暴行、脅迫という事案ですが、そこまでの事案ではない場合にも同様のことはあり得ます。
 例えば、セクハラです。取引先との懇親会でのセクハラも場合によっては、取引先企業に対する損害賠償責任が生じる可能性があります。
 特に、完全なプライベートと言えない場合には、取引先を失うばかりか、損害賠償責任を負うことになります。セクハラの中には、性加害であったり、重篤な結果となるものもあるので、十分に注意が必要です。  次号は、また裁判例を紹介したいと思います。

                                            以上

 本説明は本原稿掲載日(令和8年6月)時点の情報により記載され、適切に更新されていない可能性がありますので、ご注意下さい。

回答者 弁護士 小川 剛
小川・橘法律事務所
810-0041福岡市中央区大名2-4-22新日本ビル8F
電話092-771-1200 FAX 092-771-1233
HP  http://t-o-law.com/
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