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福岡!企業!元気!のための法律ワンポイント 《令和7年8月号》
おもしろ知財ツアー104

 弁理士の高松宏行です。今回は身近な食品の面白い特許(特許第4315607号)についてご紹介します。
 この番号に係る特許は、ロッテが販売する有名な商品「雪見だいふく」に関するものです。
 保存・流通中の餅(モチ皮)の劣化(でん粉の老化)を防ぎ、柔らかさや伸びを長期に維持することが目的であり、冷凍後でも歯切れが適度で、モチモチ感が損なわれないという品質上の特徴を有します。

 文章化された特許請求の範囲は、
 「もち米:うるち米が略100〜85:0〜15で構成されるでん粉と糖類と水との混合加熱により得られる粘弾性物にて冷菓類を被覆する被覆冷菓からなり、前記粘弾性物が、でん粉を3〜55重量%、砂糖と麦芽糖が1:0.5〜2の比率で全糖類量の50重量%以上を占める糖類を20〜70重量%、水を25〜40重量%含有することを特徴とする被覆冷菓。」とあります。

 少しかみ砕いて説明すると、この氷菓子は、
 もち米とうるち米の比率が約100:0〜85:15の割合で構成された「でん粉」を使用し、
 このでん粉と糖類および水を混合・加熱することで、粘弾性物(=もちのような弾力のある物質)が得られます。雪見だいふくの表面の生地を指します。
 この粘弾性物の組成は、
 でん粉:3〜55重量%
 糖類:主成分は砂糖と麦芽糖の混合物
 砂糖:麦芽糖の比率 =1:0.5〜2
 この混合糖類が全糖類の50重量%以上を占める
 糖類全体としては20〜70重量%
 水:25〜40重量%
 となります。

 更にかみ砕いて要約すると、雪見だいふくで使用される表面の生地は、
 「もち米主体のでん粉+砂糖・麦芽糖+水」の混合物を加熱して得られ、各成分の配合割合を前述のように数値限定したものということになります。

 ちなみに、この特許は2001年3月19日に出願されたものであって、特許の存続期間は出願日から原則として最大20年であることから、既に特許権は消滅しています。
 このように、多くの日本人にとって身近な食品にも特許技術が用いられています。

 今月は以上です。

回答者 弁理士 高松 宏行
高松特許事務所
弁理士 高松 宏行
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