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福岡!企業!元気!のための法律ワンポイント 《令和8年6月号》
おもしろ知財ツアー114

 弁理士の高松宏行です。日本で有名なラーメン店「一蘭」の丸パクリ店が中国の北京に現われたというニュースが話題になっています。今回はこのニュースを取り上げたいと思います。
 下記の画像(左)は北京に出店されているラーメン店のロゴ、画像(右)は本家のロゴです。
一蘭(北京)                    

中国一蘭

一蘭(本家)
日本一蘭

 北京の方はローマ字が「ICHRAN」となっており、意図的に「I」を消去しているのが分かります。北京に出店している店主は全然違うと主張しているようですが、日本と中国の商標法はいずれも「同一又は類似する範囲」に権利の効力が及ぶとされています。
 北京の一蘭ロゴと本家の一蘭ロゴは明らかに類似しており、中国特許庁も同様の見解であることはほぼ間違いないです。実務上、中国における商標の類否判断の方が日本よりも厳しいです。日本で非類似と判断される2つの商標が、中国では類似と判断されるという事です。
 調べたところ、本家の一蘭は中国でもロゴを商標登録しているようです。
 従いまして、今後の展開としては、本家の一蘭が中国の代理人弁護士を通じて北京の模倣者に警告書を送付してロゴの使用を止めさせるか、それでも止めない場合は訴訟を起こしてロゴの使用を強制的に差し止めすることが十分に考えられます。商標権を行使するということです。
 加えて、本家の一蘭は「中華人民共和国反不正当競争法」に基づいて訴訟を起こすことも可能です。「中華人民共和国反不正当競争法」は日本における「不正競争防止法」に対応するもので、似ています。
 すなわち、本家の一蘭は日本で著名なラーメン店であることから、相紛らわしいロゴを第三者が中国で使用する行為は混同を惹起させるものとして、差し止めや損害賠償の対象になり得ます。
 本家の一蘭は、中国の商標法と中華人民共和国反不正当競争法に基づいてアクションを起こすと思われます。メディアにはこの事件の結末まで報道してもらいたいものです。

 今月は以上です。

回答者 弁理士 高松 宏行
高松特許事務所
弁理士 高松 宏行
〒810-0041 福岡県福岡市中央区大名2-4-30 西鉄赤坂ビル7F
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