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【クレームの原因】
飲食店の場合、素人の私でも様々なクレームがあり得ることが容易に想像がつきます。後から来店したお客様に同じ注文なのに先に提供、注文したものと異なるものを提供、あらかじめ説明なく長時間待たせた、異物混入、味がいつもと異なる、会計を間違えた、等々。
お店側のミス・落ち度等によって、これらのクレームを受けた場合、それは正当なクレームです。カスタマーハラスメント(以下「カスハラ」)ではありません。基本的に、ミス・落ち度等があった従業員を保護する理由もありません。
従業員を保護する必要があるのは、カスハラに該当するケースです。クレームにともなって、「不当な要求」をされた場合や、「暴言、侮辱」をされた場合等が考えられます。たとえば、クレームにともない、「料金をタダにしろ」と執拗に求められた従業員がいる場合は、一人で対応させず、上長等が一緒に対応するなどして保護することが考えられます。厚労省の説明によると「毅然とした態度」で対応し、悪質な場合は「警察に通報」等が示されています。厚労省のホームページでカスハラに関する資料が公開されていますので、ぜひご確認下さい。
【法改正対応】
法改正への対応についても、厚労省ホームページで公開されています。ぜひご確認下さい。ご質問の「あらかじめ何かしなければならないこと」への回答を兼ねて、厚労省が示す順番を入れ替えて「事前の準備」と「事後の対応」ごとにまとめて示します。
<事前の準備>
�@カスハラには毅然とした態度で対応し、労働者を保護する旨の方針を明確化し、労働者に周知・啓発する
�Aカスハラの内容及びあらかじめ定めたカスハラへの対処の内容を労働者に周知する
�B相談窓口をあらかじめ定め、労働者に周知する
�C相談窓口担当者が、適切に対応できるようにする
�D特に悪質と考えられるカスハラへの対処の方針をあらかじめ定め、労働者に周知し、当該対処を行うことができる体制を整備する
�E相談者等のプライバシーを保護するために必要な措置を講じ、労働者に周知する
�F相談したこと等を理由として不利益な取扱いをされない旨を定め、労働者に周知・啓発する
<事後の対応>
�G事実関係を迅速かつ正確に確認する
�H被害者に対する配慮のための措置を適正に行う
�I再発防止に向けた措置を講ずる
【実際の対応】
事前の準備(�@〜�F)は、�Cを除くすべてに「労働者に周知」と記されています。
�@は「方針」、�A実質的に「就業規則」です。これら�@�A(特に�A)に�B�C�D�E�Fについて定めて周知することで、事前準備事項のほとんどを網羅します。これに相談窓口について具体的に周知させれば良い感じになります。
「方針」は、同業他社等のホームページを閲覧すれば、いろいろと参考になるものが見つかるでしょう。どの事業所も、概ね同じような内容であることが多いです。
「就業規則」については、厚労省がモデル規程例(カスハラだけでなく、パワハラ・セクハラ等とあわせて「ハラスメントの防止に関する規定」)を示していますので、参考にされると良いでしょう。
実際にカスハラが生じたときは、方針・就業規則の定めに従って対応することになります。特に「原則として従業員一人で対応させないこと」は重要でしょう。
回答者 特定社会保険労務士 安藤 政明
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