土地家屋調査士の仕事って?

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福岡!企業!元気!土地建物のワンポイント 《平成26年6月号》
境界の種類について

今月は境界の種類について説明します。

 世界測地系とは名の通り世界基準に合わせた緯度・経度による測地系です。
 これは地球全体において方法として一番良いものと考えられています。
 私達、土地家屋調査士でも上記の世界測地系での測量を行います。

 今回は、数種類ほどある境界から所有権境界、原始境界を解説していこうと思います。

 その前に、もともと境界というのは1種類しかないのでは?と思うところですが、本来はその通りで、時代とともに変遷したと考えます。
 もともとの境界は明治6年の地租改正により租税制度・土地所有権制度が発生し、現代のような土地の所有権が生まれております。
 上記を踏まえて、所有権が発生したことにより、その土地の範囲も定められ、税額が決まったことにより今回のテーマである境界が発生したと考えられます。
 この場合の境界は原始筆界(原始境界)と呼ばれます。

図1

図1

 次に所有権境界はさまざまな状況で起こることですが今回は1つのケースを説明します。
 上記の図1に於ける原始筆界は点線であるのに、境界を双方が土地の形を良くするために実線の方に合意のみで動かした場合に所有権境界が発生します。
 この場合の所有権境界は第3者にも対抗要件がないばかりか、お互いの所有権ももとのままですので、実際の状況と所有権を一致させるためには、分筆・所有権移転が必要になります。

 来月号はもっと深く掘り下げて行こうと思います。
 以上です。

回答者 土地家屋調査士 福田 憲太郎
福田土地家屋調査士事務所
土地家屋調査士 福田 憲太郎
福岡市対馬小路4-1-101
TEL092-263-5051 FAX092-263-5041
HP: http://www.tochi-con.jp
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