土地家屋調査士の仕事って?

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福岡!企業!元気!土地建物のワンポイント 《令和8年8月号》
1棟2個の建物

 長屋住宅とは、1棟の建物の中に2戸以上の住宅が連続して建てられ、それぞれが独立して居住できる建物のことをいいます。各住戸には専用の玄関があり、室内で他の住戸と行き来できない構造となっているのが一般的です。戸建住宅が横に連なったような建物をイメージすると分かりやすいでしょう。
 このような建物は、登記上では区分建物として取り扱われます。区分建物とは、一つの建物の中に独立して利用できる部分が複数存在し、それぞれを個別の不動産として登記できる建物のことです。
 登記では、まず建物全体を「1棟の建物」として表示し、その中の各住戸を「専有部分」として登記します。そのため、各専有部分にはそれぞれ所有者を定めることができ、売買や相続、贈与などによる所有権移転のほか、住宅ローンを利用する際の抵当権設定なども住戸ごとに行うことができます。例えば、2戸の長屋住宅であれば、一方をAさん、もう一方をBさんが所有するといった形も可能です。
 また、建物全体は一体の構造物であるため、外壁や屋根などは共通の構造となっていることが多く、建物の維持管理や増改築を行う際には、隣接する住戸への影響も十分に考慮する必要があります。
 さらに、長屋住宅の一方のみを取り壊す場合には、登記上の手続も通常の建物とは異なります。解体した専有部分については建物滅失登記を申請し、残った建物については区分建物としての要件を満たさなくなるため、区分建物を通常の一個の建物へ変更する登記が必要となります。建物の構造によっては、表示登記だけでなく建築基準法などの法令上の検討が必要になることもあります。
 実際には、一方だけを解体する工事は構造上難しい場合が多く、あまり見られる事例ではありません。しかし、老朽化や建替え、土地の有効活用などにより、そのようなケースが生じる可能性もあります。長屋住宅は一般住宅とは登記の仕組みが異なるため、売買や相続、建替えなどを検討する際には、事前に土地家屋調査士へ相談することで、必要な登記手続や注意点を確認することができます。

 今月は以上です。

回答者 土地家屋調査士 福田 憲太郎
福田土地家屋調査士事務所
土地家屋調査士 福田 憲太郎
福岡市対馬小路4-1-101
TEL092-263-5051 FAX092-263-5041
HP: http://www.tochi-con.jp
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